MTG Arena ファウンデーションズのメカニズム・ドラフト環境

ゲーム攻略

11月13日「MTG アリーナ」に新セット「ファウンデーションズ」が実装されます。
前回の「ダスクモーン」も「ブルームバロウ」からから2か月ほど、今回も「ダスクモーン」から約2か月と、めちゃくちゃ新セットのペースが早いですね。

今回の「ファウンデーションズ」は以前の「基本セット」的なセットということで、初心者の方が始めるには絶好の機会となっています。
「マジック・ザ・ギャザリングに興味があるけど、いつから始めればいいかわからん」という方はこの機会に始めてみてはいかがでしょうか。

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通常、スタンダードというMTGアリーナで最も遊ばれているフォーマットでは、セットの使用期限が3年となっています。
が、「ファウンデーションズ」のカードは最低でも2029年までは使用可能!(状況によっては延長の可能性もあり)ということで、集めたカードを使い続けられるのもこのセットの特徴です。

今回の記事では「ファウンデーションズ」に登場するメカニズムの紹介と、どういったドラフト環境になるのかを考えてみたいと思います。

ファウンデーションズに登場するメカニズム

「ファウンデーションズ」は基本セットの代わりということで、全く新しいメカニズムは収録されません。
代わりに過去にあった様々なメカニズムが収録されているので、ここではそれらのメカニズムをまとめてみました。
スタンダード目線で見ると、強襲・陰鬱のみが新しいメカニズムとなります。

強襲

クリーチャーカードに付与されているメカニズムです。
強襲持ちのクリーチャーをコントロールしている状態で、自分が攻撃していた場合のみに、効果が発動します。
攻撃するのは強襲持ちのクリーチャーじゃなくてもOK。
即殴れる状況で強襲持ちクリーチャーを置きたいところです。

陰鬱

クリーチャーカードに付与されているメカニズムです。
自分のターンでかつクリーチャーが死亡したターンにのみ、カードに書かれた効果が発動(もしくは効果が強化)します。
対戦相手のクリーチャーの死亡でもOK。
除去や生贄シナジーと組み合わせたい能力です。

以下の5つは現在のスタンダードにも存在するメカニズムです。

スレッショルド

自分の墓地に7枚以上カードがある場合にのみ、効果が発動するギミックです。
「ブルームバロウ」にもあったメカニズムです。
「切削」や「戦慄予示」など、積極的に墓地にカードを落とせるギミックと組み合わせたいですね。

果敢

クリーチャーでない呪文を唱えるたび、果敢持ちクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修整を受けます。
こちらも「ブルームバロウ」で収録されていたメカニズムです。
果敢持ちクリーチャーと非クリーチャーカードをバランスよくデッキに入れましょう。

上陸

土地をプレイするたびに効果が誘発するギミックします。
現在のスタンダードでは「棘を播く者、逆毛のビル」など一部のカードにこの能力が付いています。
「寓話の小道」など2回土地が出せるカードと組み合わせると、連続で2度誘発するので、より強力に運用できます。

フラッシュバック

インスタント・ソーサリーに付いている能力で、一度唱えて墓地に落ちたインスタント・ソーサリーをフラッシュバックコストを支払うことでもう1度唱えることができます。
現在のスタンダードでは「蛾の儀式」などにこの能力が付いています。
フラッシュバック・コストは通常よりも高いですが、後半マナが余った時に使えるのが便利です。

キッカー

通常のコストで唱える他、加えてキッカー・コストを支払うことで、通常コストより強力な効果を発揮するギミックです。
現在のスタンダードでは「羅利骨灰」などにこの能力が付いています。
状況に応じて通常コスト・キッカーコストが選べるのが便利です。

ファウンデーションズの各色の特徴とドラフト戦略

ここからは「ファウンデーションズ」のドラフトについて考えてみたいと思います。
まずは「ファウンデーションズ」収録のコモン・アンコモンカードから各色の特徴を紹介します。

白の特徴

白の特徴はライフゲイン、飛行、猫・天使シナジーです。

「ファウンデーションズ」の白カードにはライフゲイン(ライフを回復)する効果を持つカードが多数収録されています。
ライフを得るだけではいつまでも勝つことができませんが、ライフを得ることによってサイズが上がる「アジャニの群れ仲間」などを採用することで自分は安全圏のライフを確保しつつ、相手にプレッシャーを与えることができます。
白を使う場合にはライフを回復することで効果を発揮するシステムクリーチャーは最優先で取りたいところです。

クリーチャーの部族は猫・天使が多く、これらの部族に合わせることで全体修整などの恩恵を得られる可能性があります。
部族シナジーを活かせるカードはレア以上のものが多いですが、初手でこれらのカードをピックできたら部族を揃えていくことを検討しても良いかもしれません。

また、天使や鳥など飛行を持つクリーチャーが多い(アンコモンに)ことも白の強みです。
飛行自体にシナジーはありませんが、飛行クリーチャーが少ないデッキ相手ならこれだけで殴り勝てる可能性もあります。

青の特徴

青の特徴はドロー、飛行、果敢、切削・スレッショルドです。

青は他の色に比べてドロー(カードを引く)効果を持つカードが多数あります。
ドロー自体は盤面に何も影響を及ぼしませんが、「ファウンデーションズ」にはカードを引くことで+1/+1カウンターやトークン生成などの効果を得られるクリーチャーカードが収録されています。
これらのクリーチャーを展開しながらドローすることで、手札を整えながら盤面にもプレッシャーをかけていく戦い方ができます。

ドローなどの強力なインスタント・ソーサリーを駆使しながらサイズアップすると言えば、果敢持ちもそれに当てはまります。
今回は「ブルームバロウ」ほど果敢持ちが多い訳ではありませんが、ドローによって効果を得るクリーチャーと組み合わせることでクリーチャーの頭数を揃えることができるでしょう。

また、青はスレッショルド持ちクリーチャーや墓地にあるインスタント・ソーサリーの数だけ唱えるマナを軽減する「トレイアの恐怖」などもいます。
青は軽いインスタント・ソーサリーが多いので、これらをどんどん唱えていくだけでも墓地が貯まりやすいですが、切削ギミックを使用するとより安定してスレッショルドを達成しやすくなるでしょう。

青は基本サイズが小さいクリーチャーが多いですが、コモンから飛行持ちクリーチャーが多いので、一方的に殴り勝つ戦術も取れます。

黒の特徴

黒の特徴はリアニメイト、死亡時誘発、生贄、スレッショルドです。

黒は死亡時に誘発する能力を持つクリーチャーが多く、死亡時誘発を自主的に起こすために生贄に捧げたり、一旦死亡時誘発を起こしたクリーチャーを再度リアニメイト(墓地のクリーチャーカードを戦場に戻す)して使い回すといった戦術に長けています。

リアニメイトを軸にする場合には、切削でマナが重くて強いクリーチャーを墓地に落とし、安いマナで踏み倒して墓地から釣るといった戦略を取ることもでき、その場合はスレッショルド持ちクリーチャーも強く使用することができます。

どちらの戦略を取る場合もゲームスピードが遅くなりがちなので、黒の強みである除去カードもしっかりピックしたいところです。
レア以上ですが、ゾンビを全体強化できるクリーチャーがピックできれば、早いアグロデッキも一応できるかもしれません。

赤の特徴

赤の特徴は速攻、強襲、果敢、ゴブリン・ドラゴンシナジーです。

赤のクリーチャーは速攻(場に出たターンにすぐに動けるクリーチャー)や強襲を持つクリーチャーが多く、相手より早く展開してイニシアチブを取っていくアグロ戦略に優れています。

大きく分けてゴブリンを中心にしたマナが軽くて小粒なクリーチャーを並べていく方法と、マナカーブに沿ってカードをピックしていき、後半はドラゴンのような強力なクリーチャーでトドメを刺すミッドレンジ戦略に分かれると思います。

ゴブリンは今回のセットに大量にいますが、シナジーが活かせるカードはレア以上となるので、これらのカードがなければ直接相手プレイヤーにダメージを与えられる火力も組み合わせると良いかもしれません。

ドラゴンはシナジー自体は薄めですが、単純に強力なクリーチャーが多いです。
ただし、相応にマナも重いので序盤に展開できるクリーチャーもしっかり用意しておきましょう。

緑の特徴

緑の特徴はトランプル、パワー4以上、陰鬱、エルフシナジーです。

緑のクリーチャーは素のサイズが他の色より優れているものが多いのが特徴で、トランプルは敵にブロックされても、敵のタフネス以上のパワーがあれば相手プレイヤーにもダメージを与えることができ、サイズの大きな緑にピッタリな能力です。

パワー4以上のクリーチャーが戦場にいる(戦場に出た)時に誘発する能力を持つカードもあり、これらのカードがあればサイズの大きなクリーチャーを出すことがアドバンテージを稼ぐ手段にもなります。

また、「ファウンデーションズ」にはエルフの部族を持つクリーチャーカードが多く収録されています。
エルフは緑のクリーチャーの中では比較的小粒なサイズが多いですが、エルフトークンを生み出すカードやにアンコモンにエルフ全体修整を与えるクリーチャーがあるため、素早く横並びさせて倒す戦略を取ることができます。

2色の組み合わせ

以上のことを踏まえて2色の組み合わせることでどうなるかを考えてみます。

  • 白青:飛行を軸としたデッキ。アグロ~ミッドレンジ
  • 白黒:ライフゲインを軸としたデッキ。ミッドレンジ
  • 白赤:速攻や飛行付きのクリーチャーで序盤からどんどん攻めるデッキ。アグロ
  • 白緑:大量のクリーチャーを並べて全体修整をかけるデッキ。アグロ~ミッドレンジ
  • 青黒:除去や打ち消しで相手の動きを邪魔しつつ、大型クリーチャーでフィニッシュを目指すデッキ。コントロール
  • 青赤:インスタント&ソーサリー+果敢クリーチャーを軸に戦うデッキ。ミッドレンジ
  • 青緑:マナを伸ばして強力なクリーチャーでトドメを刺すランプデッキ。コントロール
  • 黒赤:生贄シナジーを軸にして様々な方法で相手のライフを削るデッキ。ミッドレンジ
  • 黒緑:エルフを中心に黒で除去を強化するデッキ。ミッドレンジ
  • 赤緑:パワー4以上のクリーチャーシナジーを軸としたデッキ。ミッドレンジ

シナジー重視で考えればライフゲイン関連のカードが多い白黒が作りやすそうではありますが、ぶっちゃけあまりシナジーが強くなさそうなセットなので、どの色が強いか難しいです。
初手で良いレア(神話レア)を引いたら、その色や性能に合わせてカードをピックしていくのが結局強そうな…。

一応の予想としては
強い:白青・白黒・赤緑
弱い:青黒・青緑・黒緑
にしておきます。

フリープレイ(無課金)チャレンジ9か月目

最後に9か月目に突入した私の無課金プレイ日記です。

現在の状況( ゲーム開始から9か月目)

カード:レア506種(+ワイルドカード9枚)、神話レア152種(ワイルドカード9枚)
ゴールド:14,600
ジェム:7,010

前回の記事からレアカード+67種(ワイルド+5)、神話レア+20種(ワイルド+3)増えました。
ダスクモーンの実装直後はちょっとプレイできていなかったんですが、意外と増えていて驚きました。
ダスクモーン以降はあまりワイルドカードを切っていないと思いますが、マスタリーやミッドウィーク・マジック、ドラフトなどでちょこちょこと稼げていたようですね。

ダスクモーンのドラフトは前回の記事を書いている時点で難しそうだな…と思っていましたが、案外3勝以上できることが多く、ドラフト回数は少ないながらも結構ジェムを稼げました。
少しドラフト上手くなってきた?と勘違いしそうですが、次の環境になったらまた負けまくると思います。

構築は完全にスタンダードに軸足を移し、現在は白赤(ボロス)カラーのトークンデッキをメインで使用しています。
序盤は除去やトークンのブロックで攻撃を凌ぎ、「戦煽動者の号令」「永劫の勇気」「世話人の才能」でトークンをパワーアップさせて一気に勝負を決めるデッキです。

相手の除去が刺さりにくい、アグロ相手に強い、黒単に強いなど現在の環境に割と合っていて、勝率55%(50勝44敗)とまぁまぁの戦績となっています。
デッキの内容は以下の通りです。

Deck
1 Sunfall (MOM) 40
7 Plains (BLB) 370
2 Warleader’s Call (MKM) 242
3 Sheltered by Ghosts (DSK) 30
4 Carrot Cake (BLB) 7
3 Caretaker’s Talent (BLB) 6
1 Starfall Invocation (BLB) 34
3 Novice Inspector (MKM) 29
2 Elspeth’s Smite (MOM) 13
2 Overlord of the Mistmoors (DSK) 23
2 Urabrask’s Forge (ONE) 153
2 Virtue of Loyalty (WOE) 38
2 Gleeful Demolition (ONE) 134
2 Battlefield Forge (BRO) 257
4 Inspiring Vantage (OTJ) 269
3 Lightning Helix (MKM) 218
5 Mountain (DSK) 284
1 Season of the Burrow (BLB) 29
1 Split Up (DSK) 32
2 Enduring Courage (DSK) 133
2 Raucous Carnival (DSK) 266
2 Fountainport (BLB) 253
2 Exorcise (DSK) 8
2 Regal Bunnicorn (WOE) 25


よく見ると分かりますが、ほとんど手持ちカードで揃えた不完全なデッキです。
理想系としては以下のような感じでしょうか。

(out)平地1、山1、威厳あるバニコーン2、戦導者の号令2、落星の祈祷1
(in) 戦場の鍛冶場2、ウラブラスクの溶鉱炉2、世話人の才能1、別行動1、太陽降下1

置物が多いので、「威厳あるバニコーン」はパワー/タフネスが上がりやすく壁になってくれることを期待して採用していますが、大抵は2マナ除去で簡単に対処されます。
「戦導者の号令」はそれなりに強いですが「ウラブラスクの溶鉱炉」+「世話人の才能」の枚数を増やした方がもっと強いです。
3マナ以降のカードが多いので、全除去を増やす意味で「別行動」を+1しました。
「落星の祈祷」は言わずもがな。「太陽降下」の劣化版なので…。

「ファウンデーションズ」実装後は強力な全除去「審判の日」などが収録されるため、更にデッキが強化できるかもしれません。